アルファベット2文字も安心できない?

 
TY(梅雨入りTsuyuYiri)しましたね! jm(ジメ)っとした日が続きますが、体調崩されていないでしょうか?
こんな風に(?)アルファベット数文字を 企業の名称や商品名に使っているケースは多いと思いますが、
今回は、
アルファベット数文字商標
を取り上げたいと思います。
ところで、われわれはいったいどのくらい、日常生活で「アルファベット数文字商標」と接しているのでしょう?
Aさんの一日を例に考えてみたいと思います。
7:00 起床  NHK ニュースを見る。
8:00 通勤  UCCの缶コーヒーを買ってJRに乗る。
9:00 出社  HPのパソコンを立ち上げる。
12:00 昼休み auのスマホに友人から電話がかかってくる。
18:00 退社 夏休みの旅行の予約をしにHISへ。途中でBMWZ4を見かける。
20:00 帰宅  AGFのレトルトで素早く夕食を作る。スマホでCDの戦績チェック。
23:00 就寝  DHCの基礎化粧品で就寝前のお手入れ。
ごく普通の一日でしたが、11個もの「アルファベット数文字商標」に接しています。
皆さんの一日ではどうでしたか?
ここで、Aさんの一日で出てきた「アルファベット数文字商標」を整理します。
●2文字
JR
HP
au
Z4(これは数字との組合せですが)
CD
●3文字
NHK
UCC
HIS
BMW
AGF
DHC
(ちなみに、ちまたにあふれる略語の中では3文字が多いように思いますが(当店調べ)、2文字だと676通りしかなく被る率高いいから? 4文字だとちょっと冗長に感じるから? でしょうか?)
 
さて。
日本の商標審査基準では、普通の書体のアルファベットで商標登録できるのは、3文字以上のものとされています。
一方、アルファベット2文字以下のものは、外観に特徴あるものか、(普通の書体でも)有名になったもの しか登録できない、となっています。
これは、アルファベット2文字以下といった、きわめて簡単で、かつ、ありふれたものは、自社の商品・サービスのマークとして使ったとしても他社の商品・サービスと区別させるような機能を発揮しないよねー といった理由からです。

ですが、上記で出てきたアルファベット2文字商標は、ほとんど有名なものばかりです。
有名なので普通の書体で商標登録されているかな?と思いきや、意外に「HP」以外は、外観に特徴のあるロゴでしか登録していないみたいですね…。
(ちなみに「CD」は 、もちろん “中日ドラゴンズ”ですよ! もしや「”クリスチャンディオール”?」とか言ってないですよね?)
普通の書体のアルファベット2文字商標は、有名なもの以外は原則的に登録できないので、
逆に言えば、“有名でないアルファベット2文字商標を、普通の書体で使っている限り、誰かの商標権侵害になる可能性も低い”、ということになりますね。
 
ところが!
海外では、普通の書体のアルファベット1~2文字でも、商標登録ができてしまう国があるようです。
例えば、US, EU, インドネシア、ブラジル等。
なので、こういった国に商品輸出等する場合、
「アルファベット1~2文字は、有名でなければどうせ商標登録できないんだから、普通の書体なら問題ないよねー」
とか思っちゃうと、意外な落とし穴がなるかもしれません(誰かが商標登録してるかもしれない)。
なので、要注意ですね!
もっとも、そういった場合に、本当に商標権侵害になるかどうかは、使い方等によって判断が異なってくると思います。ただ、用心するに越したことはないので、事前に各国の専門家(代理人)に問い合わせるのが一番だと思います。
(※数字(1,2,3…)についても、概ね、上記のアルファベットと同じような扱いです。)
今回はKTD(こんなところで)!
 
 
 
 

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