商品・サービス内容等を普通に表す商標は登録不可

<平成18年(行ケ)第10411号 審決取消請求事件>

 指定役務(サービス)を「タクシーによる輸送,車椅子の貸与」とする本願商標「介護タクシー」は、商標法3条1項3号及び4条1項16号に該当し登録を受けることはできない、との拒絶査定を妥当とした審決に対する取消請求事件です。

 裁判所は、「imidas」「現代用語の基礎知識」等の書籍や新聞記事等の記載から、
 一般的に「介護タクシー」とは、「介護資格を持つ運転手が高齢者や身障者などの要介護者の介助などを行いながら送迎をするタクシー」を意味するものが相当である、
 とし、
 本願商標「介護タクシー」は、指定役務「タクシーによる輸送,車椅子の貸与」のうち、
 ・「介護タクシーによる輸送,車椅子の貸与」に用いる場合は、役務(サービス)の質、用途、態様を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」に該当する(商標法3条1項3号に該当する)、
 ・「通常のタクシーによる輸送、車椅子の貸与等の役務」等の上記以外の役務に用いる場合は、役務の質等の誤認を生じさせるおそれがある(商標法4条1項16号に該当する)、
 としました。

 また、原告が主張していた3条2項該当性についても、
 原告が本願商標「介護タクシー」を自己の提供する役務(サービス)に使用した結果、需要者が本願商標を原告の業務に係る役務と認識するようになったと認めるような的確な証拠がない
 として、原告の主張を採用しませんでした。

 結局、本願商標は登録を受けることができないとして、原告の請求を棄却しました。

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