名古屋の野球シーズンは終わりました…。この悲しみを乗り越えて来年を期待しましょう(泣)。
さて、先週の部分意匠のハナシの続きです。
アナタの自慢の部位(パーツ)を部分意匠にするといっても、その場合、「意匠に係る物品」は何になるの?という問いで終わっておりました。
意匠法でいう「意匠」は、「物品」に係るものでなくてはならないですから。
そして「物品」とは、“定形性のある有体動産であって、取引の対象となるもの”…。
そう、つまり、アナタの自慢の部位を部分意匠だといくら主張したところで、アナタに物品性が備わっていないことは明らかです。残念…。20年間独占的に使用できる途が途絶えました(独占権に何のメリットがあるんだか知りませんが)。
あ、そもそも公開済みで新規性なかったですか?所長のように秘密意匠にしたいという要望がなければ…おっと、それは置いといて。
一方、ドアラは動物ですね。動物は物品性を具備するのでしょうか。
ちなみに、商標の「商品」には「獣類」が含まれていました(かわゆいワンちゃんも「獣類」…。「うちの子はケモノでない!」と怒らないでください)。で「商品」とは、“一般市場で交換することを目的として生産される有体財産をいう”、とされているのでした。
ということは、動物は“有体動産であって取引の対象となるもの”といえそうですので、あとは定形性があるかどうかが問題になるわけ?
それでは、定形性とは?
定形性とは“一定期間一定の形状を有すること”でした。
定形性のないものとして引き合いに出されるのが、液体、気体、流動体、半流動体、粉状物等。一方、取引時に定形性があるものとして引き合いに出されるのがあめ細工やアイスクリーム等(=物品性あり)。
これだけ見てると、動物には定形性ありそうなんだけど…。でも「別表」には動物っぽいもの載ってないなぁ…。
『常識的に考えて、動物は「物品」じゃないだろ!』と言われれば、そうなんだけど…。
あ、ちなみに、ドアラの顔だけとか、尻尾だけなら、着ぐるみ部分なので(=動物部分でない?)、部品意匠の全体意匠で出願できそうですか?
う~ん、ドアラ…奥が深いです…。
もやもやしたまま、本日はこの辺で。
意匠のハナシ、まだまだ続きますが、次回は一旦お休みで商標のハナシを。
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