気まぐれ商標判例膳

動物を見分ける(くま)

<平成13年(行ケ)第395号 審決取消請求事件>(判決文はこちら) 動物ネタを。 動物の名前とか図柄は商標として採択されやすいものの一つです。  今回ご紹介する事件では、次の2つの商標の類否が問題となりました。左側の熊の図柄付きの商標が無...
本日の前菜(商標仕立て)

最古・最長の商標

 「商標権は更新することで半永久的に続きます」と言いますが、実際に半永久的に続いている商標権として最長どれくらいになるのでしょう? 地味ネタですが、ちょっと調べてみると… 商標登録第1号の記録は、  出願日:明治17年10月1日、  登録日...
本日の前菜(商標仕立て)

1勝1敗?

 前回のBさんの意気込みについて、どのように判断され得るでしょうか。1.まず、C社の輸入・販売行為を知り、商標権侵害だ!と息巻いていることについて。 これは、実際に訴訟になった同じようなケースが元ネタです(「JUVENTUS」事件)。 実際...
本日の前菜(商標仕立て)

それでも強気な彼

 以前このブログに登場したAさんとBさんに、再度登場してもらいましょう。(以前のAさんとBさんのやり取りはこちら) Aさんがせっかく考えたナイスなネーミング「X」が、Bさんに商標登録されてしまいました。  実はこの「X」という名称、Aさんは...
本日の前菜(商標仕立て)

短い文章にはどんな権利が?

 昨日の続きです。 キャッチフレーズ、標語、スローガン等の文章は、短すぎて著作物と認められないことが多いようです。 短ければ選択の幅が限られ使用する表現も似てくるので創作性を認めにくいし、そのイメージを一人に独占させないためです。 でも、創...
本日の前菜(商標仕立て)

ミミズにおしっこをかけると…

 梅雨が続きますね。雨でいい気になって不用意に道路に現れたミミズが車に轢かれて悲しい姿になったりしています。 ミミズと言えば、先日英国人に 「日本には『ミミズにおしっこをかけると、あるものが腫れる(something will get sw...
気まぐれ商標判例膳

いくら有名だからといっても

 ここで少しおさらいを。 実は、原告は「Budweiser」だけでなく、「BUD」という登録商標でも争っていました。 一方、被告はこれらの商標を使用していました。 が、裁判所は、被告商標5(被控訴人標章目録5の商標)以外の被告商標1~4、6...
気まぐれ商標判例膳

言葉の歴史

 前回の続きです。 被告登録商標の中で「Budejovicky」という言葉を使っているものがありますね。この言葉は、チェコの「チェスケ・ブジェヨビチェ(Ceske Budejovice)」という町の名称の形容詞だそうです。 ところが歴史的経...
気まぐれ商標判例膳

ビールは米国産かチェコ産か…

<平成14年(ネ)第5791号 商標権侵害差止等請求控訴事件>(判決文はこちら) ビールで「Bud」とか「バド」といったら、連想するのは米国製の「Budweiser」じゃないでしょうか。 赤味噌好きのなごやんネイティブの間では、「なるいでか...
気まぐれ商標判例膳

改造品ってわかっても

 さて、前回の続きで、裁判所が(1)と(2)のどちらの結論を採用したかの答えです。 答え:(2)  答えが見え見えでしたか? ちなみに(1)は、被告が主張した内容を極く短くまとめたものです。 それにしても、商標権者の商品(真正商品)が1万4...
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