「チーズっ子」
の方言、言い当てられてしまいました(8/2のコメント)。
審査官が想起したのは東北弁です。
名古屋人にはピンと来ないような気がしますが、特許庁のある東京には東北地方出身の方が多いからジョーシキ化しているのでしょうか。
審査官は拒絶査定で、だいたい以下のようなことを言っていました。
『「チーズっ子」の「っ子」の文字部分は、めんこいつう気持ちばこめた呼び名(愛称)として、はぁ~東北方言として親しまれとるべ。んだば、商品「チーズ」ば愛称ばもって表現したものと理解させるんだべ。』(趣旨を津軽弁コンバータで変換)
それで、『「チーズっ子」を指定商品「チーズ」に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎないので、商標としての識別力がない』として拒絶しました。
出願人はこの拒絶査定を不服として不服審判(不服2005-12403)を請求しました。
この審判で、審判官は、だいたい以下のようなことを述べました。
『そぎゃんこと言われても、「チーズっ子」の文字は同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で横書きしてなるもけん、構成全体として、外観上まとまりよく一体的に表されとるばい。
~不可分一体に表された「チーズっ子」の文字が、~指定商品「チーズ」の品質等ば表すものとして、一般に認識されとるとは言い難いけんあるとよ。また、職権調査だけん、チーズ業界では、商品の品質等ば具体的に表示するものとして、取引上普通に使用されとる事実も見出すことができんかったとよ。
~本願商標は、特定の意味合いば想起させなか一種の造語として認識し把握されるものとみるのが相当であり、~自他商品の識別標識としての機能ば十分に果たし得るばい!』(趣旨を博多弁lコンバータで変換)
それで、「チーズっ子」は登録OKとしました。
きっと、東北弁と言われても、ピンとこなかったのですね。
う~ん。
この審決が参考になるか否かは置いといて、個人的にはおもしろいと思いました。
本日はこの辺で。
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※ちなみに、審査官が津軽出身だったとか、審判官が博多出身だったとかは、勝手な想像です!
東北弁や博多弁ではわかりにくいという方は、こちらから「不服2005-12403」をご検索下さい。
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コメント
Unknown
ひろたさん。
こんにちわ。
毎日蒸し暑いですね。
方言の商標があるんですね。
全然知らなかったです。
方言って、自分で気づいてないことが多いですね。
僕も地元の友人と電話で喋るといつの間にか
方言でしゃべっています。
Unknown
「チーズっ子」が方言かどうかは?ですが、探せば方言を取り入れた商標が見つかると思います。
方言っていいですよね。ひょんなことでお国訛りが出ると親しみがわきます。