名古屋の地域ブランド?

 名古屋駅(通称めぇえき)に背の高いビルができたりして経済が好調なおかげか、最近は色々な面で東海地方(特に名古屋)が注目されることが多いようです。一時ほどのブームは去った感はありますが『名古屋嬢』とか『名古屋めし』とか、当の名古屋人が気恥ずかしい(?)ネーミングをよく目にします。

 
ところで、商標法が改正されて、従来よりも地域ブランドの商標が登録を受けやすくなりました(2006年4月1日より)。
 従来は、地名入り商標については、全国的な知名度があるか、そうでなければ図形等と組合せなければ登録されませんでした。
 これに対して改正法では、複数都道府県の範囲で知名度を獲得すれば、「地名+商品(サービス)名」の文字について登録を受けることができるようになりました。
 施行開始の頃に出願されたものについては、そろそろ審査結果が出てくる頃でしょうか。

 
それでは上記の『名古屋めし』という言葉は、地域ブランドとして商標登録され得るのでしょうか?
 地域ブランドとして認められるには「地名+商品(サービス)名」という構成でなければならないので、ここでいう
『めし』が具体的にどの商品(サービス)を指すのか明確とはいえない、という問題があります。
 またその他にもクリアしなければならない条件があります。例えば、登録を受ける主体が事業協同組合等の団体であること(「名古屋めし協同組合」とか?)、その団体や構成員の商品やサービスとして知名度があること(「名古屋めし協同組合」の『名古屋めし』とか?)、地名と商品(サービス)が密接な関連性を有すること、他人の同じような登録商標が存在しないこと等々。
 そんなわけで『名古屋めし』は知名度は十分ですが、どうやら地域ブランドの商標として登録を受けるのは難しそうです。

 
なお『名古屋めし』に含まれる具材や料理については、いくつか地域ブランド商標として出願されています。

 ちなみに『名古屋嬢』の方は、『名古屋お嬢』(登録第4831829号、登録第4920329号)、『なごや嬢』(登録第4906624号)という登録商標があります。
 
 本日はこの辺で。
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