さて、昨日の続きです。
被告の行為は、立替支払い(ファイナンス)か、売買か。
これについて、裁判所はこう述べました。
『利益率の高低は、本件販売の法的性質が売買か立替払いであるかとの判断には直接関係のないことであり、また、商品が転売される場合に、商品が中間の業者に納入されず、転買人に直接納入されることは商品取引上よくあることであるから、これらのことは本件販売が売買であることを否定する理由とはならない。』
また、被告がT社から購入した旨の仕入伝票や、G社に販売した旨の納品書が作成されていて、しかも納品書では売買に伴う消費税を徴求していた(ファイナンスであれば消費税は不要)ことから、被告の販売は法的には売買であると判断されました。
さらに、
『売買行為の経済的実体がファイナンスである場合でも、当事者がその法的形式として売買を選択することは、商品取引上珍しいことではなく、今回の販売も、仮にその経済的実体がファイナンスであるとしても、当事者がその法的形式として上記認定のとおり売買を選択したものである以上、その法的性質も売買であり、売買に伴う法的な効果が生じるものというほかないのである。』
とも述べています。
売買契約としての取引書類も作成されているし、被告の行為は売買=譲渡行為であり、原告の「NuBra」商標権の侵害だと認定されました。
それにしてもヌーブラ、ネット広告でも「正規品」と謳わなくてはならないほど模倣品・類似品が多いということでしょうか。でも口コミサイトを覗いてみると、やはり模倣品・類似品は質が良くないようです。
この記事に興味を持たれたらぷちぷちと押して頂けると更新の励みになります
----------------------------
この記事をご覧になって、商標に興味を持たれた方は…
本店「商標登録出願サイト」にも是非お立ち寄り下さい。
★商標の基礎的・一般的な知識などをご紹介しています。
★その他にも、商標のお役立ち情報をご紹介しています。一例をご紹介いたします。
・新規事業・フランチャイズ化をお考えの方は「ネーミングと社名の商標登録出願」へ。
・ネット上でネーミングなどを使用するときは「ますます高まる商標登録の重要性!」へ。
・商標に関して実際にどんなトラブルがあるかは「商標にまつわるトラブル事例集」へ。
・「商標登録FAQ」では商標に関してよくあるご質問をQ&A形式でご紹介しています。
コメント