＜平成２３年(ワ)第９４７６号 意匠権侵害差止請求事件＞（判決文はこちら）
しばらくaigipatさんのつぶやきをこのブログでまとめてアップしてましたが、やめることにしました。「商標亭」といいながら、つぶやきの内容が外国特許だったり…したので、ちょっと違和感あるかなーと思いまして。＆自分がブログ記事更新を怠っているので、aigipatさんのつぶやきだらけになってしまって（汗）。
でも、aigipatさんのつぶやきは、今までどおり左コラムに載っけておきますので、チェックしてくださいねー！
さて。
今日は、大阪地裁で争われた意匠権侵害訴訟をご紹介いたします。この事件の本件意匠１，２は、特許出願からの変更出願でして、そんなところが争点にもなっているところが、ちょっと目を惹くところ。
まずは、本件意匠と被告意匠を見てみます。
■本件意匠と被告意匠、及び被告さんが提出した公知意匠
※なお、原告さんは、本件意匠１，２の専用実施権者さんです。
○本件意匠１（角度調整金具用浮動くさび）
使用状態を示す参考図の中で「６」が本件意匠１です。
被告イ号意匠（「イ号意匠の正面図，背面図の内側に囲まれた線は，台形形状の隆起部の斜面を示しており，台形の上辺と下辺とを区別するのであれば，間隔の極めて狭い，二重線で描かれることになる」）
※なお、被告さんは、下記の登録意匠（第1364780号）の意匠権者さんです。
被告さんが挙げた公知意匠（番号を赤い○で囲んだのが「くさび」）
乙５６
乙５７
乙５８
乙５９
○本件意匠２（角度調整金具用浮動アーム）
被告ロー１号意匠
被告ロー２号意匠
被告ロー３号意匠
被告さんが挙げた公知意匠
乙２９
ちなみに、物品のイメージを把握しやすいように、原告さんのＨＰにリンクを貼っておきます→こちら
■争点
（１） イ号意匠は，本件意匠１に類似するか （争点１）
（２） ロ－１号意匠は，本件意匠２に類似するか （争点２）
（３） ロ－２号意匠は，本件意匠２に類似するか （争点３）
（４） ロ－３号意匠は，本件意匠２に類似するか （争点４）
（５） 本件意匠登録１及び２は，意匠登録無効審判により無効とされるべきものであるか
ア 本件意匠登録１及び２について，意匠登録出願への変更前の特許出願に分割要件違反があるか （争点５）
イ 本件意匠登録１について，特許出願から意匠登録出願への変更は適法なものであるか （争点６）
ウ 本件意匠登録２について，特許出願から意匠登録出願への変更は適法なものであるか等
…今日はここまでで力尽きました…。
次回は、争点１～４、つまり意匠の類否につき、裁判所の判断をご紹介いたします。でもその前に、皆さんなりに類否判断をしてみてください～！的なクイズを出しておきますｗ
本日は以上です！次回はクイズの答えが！次回も見ていただけるならぷちっと押してくださいな(。-_-。)/
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※左上の画像データは名古屋市さんのご好意により提供していただきました。
この記事を読んでひろた興味を持たれた方は…
【執筆記事】
「知財管理」誌を手に取れる方、読んでね！
「知財管理」誌 ＶＯＬ．６２ ＮＯ．３
（外部向け企業活動の名称に関する検討・考察（商標法第４条第１項第７号を中心として －「出版大学」審決取消請求訴訟事件－）
「知財管理」誌 ＶＯＬ．６０ ＮＯ．６
（並行輸入と商標権侵害 -並行輸入の抗弁における「同一人性の要件」及び「品質管理性の要件」-）
「知財産管理」誌 ＶＯＬ．５８ ＮＯ．５
（「腸能力」審決取消請求事件（平成１９年（行ケ）第１００４２号 審決取消請求事件）
「パテント」誌 2011.2 Ｖｏｌ．６４
（部分意匠に関する判例研究 -類否判断を中心に- 包装用容器事件）
字数制限が厳しかったので尻切れトンボ気味ですが…
【関係事件】
代理人になった事件です。負けたのでご紹介するのをためらっておりましたが、思い切って…。
平成１８年(行ケ)第１０３６７号審決取消請求事件
なお、牛木理一先生のＨＰで紹介いただいているので（「特許ニュース」２００７年６月２９日号の記事です）、そちらも併せてご覧ください～（こちらのＢ－２７の項です）。
【紹介記事】
知らないうちに、紹介記事を書いてくださっていました（かなり前の講座ですが、たまたま発見しました）。
2010年9月 岐阜県立城北高等学校での講座
【ＺＩＰ ＦＭ Ｚ－ＴＩＭＥ ＢＩＺ】
2008/07/23 商標の話題で出演
※注意！弁理士さんや知財部門のご担当など、クロートの方へ！
このブログでは、わかりやすくするために、正確でない表現を使ったり、はしょったり、大雑把にしてたり、…等々してますが、目くじら立てずに見逃して下さい
また、判例・新着審決・最近の話題は、“ホットなうちに”スピード重視でご紹介しておりますので、読み間違い・勘間違い・理解間違い・論点見逃しがあるかもしれません。さらに、原文が外国語のものも、読み間違い・勘間違い・理解間違い・論点見逃しがあるかもしれません。 疑問を感じられたらご一報いただけるとありがたく存じます
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