"国"のブランディング Nation branding: telling New Zealand’s story

元旦から髪を振り乱して疾走し続けてましたら、自分が思う以上に弱っていたようで、とうとうやられてしまいました。先週はずっとゾンビでした…。今週に入って人間に戻りつつあるので、久しぶりにブログ更新します。

■まえがき

自分がゾンビだった先週、オリンピックのロゴの原案が公表されて藪蛇になる(?)など、次から次にえらいことになってきたなぁと思っていたら、とうとうロゴの使用中止が決まってしまいました。

アート系に関する「パクリ疑惑」って、パクリのボーダーラインが世間さまによって恣意的に設定されるケースが多いので、

「曖昧な根拠に基づく誹謗中傷(パクリ疑惑など)は クリエイティビティを委縮させる」

という基本スタンスをとっている自分です。

(ここんとこの過去記事でもそのスタンス。
 東京オリンピックロゴ問題からの Blurred Lines と Happy birthday to you ~♪の著作権問題
 加護亜衣の商標不使用 & 2022中国の冬のオリンピックの歌 …
 あいぎ法律事務所 の早瀬 弁護士 がテレビに出た!(らしい…)  

しかし、さすがに、今回は、ご本人の脇の甘さと、組織の対応のまずさが勝ってしまった感 満載 で残念です。
  

次のロゴを選考するようですが、今回の件のように、思わぬところからのイチャモン(?)リスクを考慮すると、商標DBでの調査だけじゃ足りないってことが露呈したもんで、世界中に存在するロゴを調査をせねばならんね。
いっそ、画像検索能力に長けているネット住民の方々に協力を仰げば、自分らでも突っ込みできないレベルの 漏れのない精緻な調査が実行されるのでないでせうか。

ちなみに、われらが 弁護士 早瀬くん が 共同通信の取材を受けました(例のごとく、コメントはだいぶ端折られとるけど)。福井健策先生と一緒に載っとるね (^○^)

白紙撤回で費用負担は誰が? 五輪エンブレム問題

■本日の本題

国立競技場の件やら、ロゴの件やらで、BBCなどの海外メディアでもすっかり「どーした日本?」的な扱いをされている  東京オリンピック。
当初から「え、オリンピックやるの?」的な無関心さで迎えられていたところ、炎上問題噴出で、ブランディング的観点からいうと、残念な状態…。

そんな中、WIPO MAGAGINE で興味深い記事が掲載されとりましたので、ちょっとご紹介。

Nation branding: telling New Zealand’s story

冒頭では
「ニュージーランドという国がどうブランディングされてきたか」
が語られております。

ニュージーランドといえば、

きれいな 山 と 湖 と 森の中のお花畑 と  フレンドリーな羊さんたち

といったイメージがすりこまれてます。 行ったことないけど。(&羊さんたちがフレンドリーとは限らんけど。)
(岩登りできるエリアもたくさんあるみたい!)

こういった良いイメージのすりこみこそ、
1999年から始まった  100% Pure New Zealand っていうキャンペーン の賜物みたい。

ブランディングとしては、かなり上手くいってるんじゃないでしょうか。

んが。

ニュージーランダーたちは、こういった tourist 向けのイメージだけでは
「 innovative でないし、ちょっと足りん!」
と考えたみたい。

実はニュージーランドは輸出産業が盛んで、これからの時代はそっちで頑張らなかんと思うけど、グローバルマーケットの中ではなんか認知度がいまいちだよね、と考えたようです。

確かに、ニュージーランドの商品といっても、羊の毛?とか?…くらいしか思いつかん(^-^; 
それで、首相肝いりで 、2013年から New Zealand Story というプロジェクトが始まりました。

この New Zealand Story というキャンペーンが、この記事のメインです。

このキャンペーンを一言でいうと
政府主導で国の産業のイメージ作りをする
というもののようです。

イメージ作りをするのが、
“真の” “すぐには すたれない”結果 が得られる一番いい方法
だと思ったとのこと。

例えば、ドイツ製品といえば「精密」というイメージ、イタリアといえば「情熱的&優雅 なブランド品」というイメージ… みたいに、良いイメージができれば、ビジネスも上手くいくよねー と。

なるほど、予算が少ない中で一所懸命考えたようですが(笑)、ドイツもイタリアも、政府主導でイメージが出来上がったわけでないと思うが。

観光産業でしたら、政府主導でのイメージ作りも見られるところです(ニュージーランドだけでなく、マレーシアやタイ等々…)。

それ以外の産業で政府主導となると、特定の産業に肩入れというか注力した結果、その産業が国のイメージとして定着するという例は思い付いつきます(シンガポール等々。そういえば、cool Japanはどうなった?(笑))。

しかし、現状の産業構造を変えずに、かつ、国全体の産業を、政府の用意したコンセプトのもとで、イメージ先行で売り出すという例はあったっけ?
とても興味深い試みだと思いました。

まさに、
国を挙げての ブランディング 
ってことですね。

tourism のブランディングみたいに上手くいくといいですね。

次回も見ていただけるならぽちっと押してくださいな(。-_-。)/
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