1月も終わりに近づき、今年度もあと2カ月余りです、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
振り返りますと、今年度、わたくしは不正競争防止法委員会に所属しておりまして、第2委員会の方で、不競法関連の判例やら商標法との関係の研究に参加させていただいとります。副委員長さんはじめ委員さんたちがとても良い方ばかりで、いつも楽しく参加させていただき、とても感謝しております。
できれば来年も不競法委員会で…と言いたいところですが、この時期、「ひろた先生ですか。弁理士の○○です。来年の○○なんですが…」という不穏な名指しの電話がいくつか掛かってきて、既に複数の内定が決まってしまいました(ここでそんなこと言っていいのか?まぁ何に内定決まったかわからんからいいか?)。
そういうわけで、今年度で離れざるを得なさそうな不競法委員会を名残り惜しんで、しばらくの間、不競法のハナシをぼちぼち取り上げようと思います。
ただし、委員会で研究した内容とはかけ離れるかもしれません(少なくとも今日の話題はかけ離れとる)。
んでは。
いきなりですが、不正競争防止法2条1項3号(商品形態模倣)の保護主体(≒「真似しやがって、けしからん!」と文句を言う権利があるヒト)は、3号の趣旨からして、「自ら資金・労力を投下して開発・商品化した者」とされとりますね!
いちおー保護主体が判示された判例を挙げときますと、
「自ら資金・労力を投下して開発・商品化した者(開発投資者)」に限られると限定的に判示したものが主流ですが(「携帯電話機用アンテナ事件」(平成13年(ワ1057:東京地裁)、「キャディバック事件」(平成10年(ワ)13395:東京地裁)など)、
一方で、「独占販売権者」にも救済を認めた判例もあります(「ヌーブラ事件」(平成15年(ワ)8501、平成15年(ワ)13847、平成16年(ワ)1671):大阪地裁など)。
ですが、実際の事件となると、そもそも「開発投資者」は一体誰? がよーわからん場合があったりします。
特に、某国の企業が製造元/販売元として絡んだ場合、よくよく探ってみると、思ってもみなかったヒトが「開発投資者」だと後から判明して、(爆)状態になることも… なので、悲しいかな、まずは製造元/販売元を疑ってかかって「よくよく探る」のがとても大切だったりします。
また、大阪地裁判決にならえば、「独占販売権者」に保護が認められる場合もあるので(ただし、安易に保護主体性を拡大すべきでなく、“先行者が商品化したこと、及びそのような先行者から独占的販売権を与えられたことを主張立証しなければならない”とされています)、念のため、製造元/販売元がそういったライセンスを他社と締結してないかどうか、チェックしといた方がいいかもしれません。これも、後から(爆)状態にならないために…
特に、自ら開発・商品化業務をしない輸入業者さんなどは、そういったことにご注意を…
今日も何となく弁理士ぽい記事になったので、これでおしまい!
次回も見ていただけるならぽちっと押してくださいな(。-_-。)/
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