それでも強気な彼

　Ａさんがせっかく考えたナイスなネーミング「Ｘ」が、Ｂさんに商標登録されてしまいました。
　
　実はこの「Ｘ」という名称、Ａさんは知らなかったのですが、ヨーロッパではかなり有名なプロラグビーチームの名称でありました。
　Ｂさんは仕事でよくヨーロッパに行くことがあり、それを知っていたから「なかなかいい名前だがや。商標登録してまったろ。」と思ったのでした。

　（ここからバーチャルな話し）
　何年か経った後、日本でもラグビーリーグが設立され、俄かにラグビー人気が高まってきました。ヨーロッパのプロラグビーチーム「Ｘ」の人気もうなぎ上り。
　そんな中、Ｃ社が、プロラグビーチーム「Ｘ」から許諾を受けて、日本でオフィシャル・グッズを輸入・販売し始めました。

　一方、Ａさんですが、Ｂさんよりも後に「Ｘ」を出願したものの、拒絶されてしまいました。
　が、諦めきれないので、あまり大っぴらにならないようにこっそり「Ｘ」を商品名として使っていました。

　Ｂさんは、「Ｘ」の商標登録を取得できたことにホクホクでした。
　それで、Ｃ社の輸入・販売行為を知り、商標権侵害だ！と息巻いています。
　また、Ａさんの行動にも兼ねてから注目していたので、「商標権侵害と言ったろ～」と目論んでいます。

　Ｃ社やＡさんの行為は、商標権侵害になるんでしょうか？

　…については、次回。
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