SUMCOで思い出すのはこの事件

<平成15年(行ケ)第456号 審決取消請求事件>(判決文はこちら

 ううっ。ゲーム差が激開いた…持ちこたえられるか?虎団はまんまとM減らしたし。
 でも…頑張れ!ドラゴンズ

 さて、本日の話題です。

 サムコ(株)が、(株)SUMCOを被告として、商標権侵害で訴えていた事件で、訴訟上の和解が成立したとのニュースがありました。サムコ(株)のHPに「商標権侵害等差止請求訴訟の終結に関するお知らせ」として載っています。
 
 これによると、「和解条項の骨子」の3つ目に、
 「
被告保有の「サムコ」の文字を含む商標登録を抹消し、出願中のものは取り下げる(但し、下記の登録商標[第9類半導体ウエハにつき登録されている商標登録第5025218号]については、防御的に被告の保有を認める。」
 と記載されています。
 
 これを見て、あ!と思われた方 -いわゆる「SUMCO事件」を思い出した方もいるのでは?
 
 …と勝手な憶測をして、本日は「SUMCO事件」を取り上げます。

 この「SUMCO事件」は、現時点で生きている登録第4877841号についての拒査(←間違えました)絶審決取消請求事件です。
 登録第4877841号は、
 商標「SUMCO」(標準文字)、指定商品「半導体ウエハ」
 というもの。
 ちなみに「半導体ウエハ」は「電子応用機械器具及びその部品」に含まれるものとして似群コード11C01が付けられています。

 この商標ですが、審査段階では4条1項11号にて拒絶査定が出ていました。
 そこで引用された既登録商標が次のものです(引用商標1は権利消滅してたので割愛)。
 
 引用商標2:商標「サームコ」、指定商品「電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く。)」等
 引用商標3:商標「THERMCO」、指定商品「電子応用器械器具(医療機械器具に属するものを除く。)」等
 (引用商標2と引用商標3の商標権者は同じ)

 拒絶査定は不服審判でもひっくり返らなかったので、訴訟まできたのがこの「SUMCO事件」です。

 そして、この事件で主な争点となったのは、商品の類似性、つまり「半導体ウエハ」と「電子応用器械器具」が似ているかどうか、です。
 類似群コードだけ見れば双方とも11C01なんですが、まあ類似群コードは似ているの「推定」に過ぎないので。

 はてさて、裁判所はどのような事実をもってして、どのような判断をしたのでしょう?
 …ということについては、また明日。

 明日もまた見てみてもいいよ、という方、ぷちっと押していただけると嬉しいです
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