漢字とひらがな(読み方)の類否

<平成18年(行ケ) 第10512号 審決取消請求事件>(判決文はこちら

  被告は、指定商品を「日本酒,洋酒」等とする登録商標「くつろぎ」の商標権者です。
  原告は、指定商品を「日本酒,洋酒」等とする登録商標「」を引用商標として、登録商標「くつろぎ」はこれに類似するから無効だと主張して無効審判請求しました。
  この審判では『登録商標「くつろぎ」は登録商標「」と類似しないから無効じゃない』という審決が出ました。

  それで原告はさらに裁判所に訴えたわけですが、判決としては上記審決を支持するものでした。
    その理由は、
  
  ・常用漢字表等の一般の社会生活における漢字使用の目安になるものでは、漢字「寛」については「カン」と記載されているので、簡易迅速性を重んじる取引の実情において引用商標を酒類等に使用したときに、取引者及び需要者は、引用商標「
を通常「カン」や「ヒロシ」と読むと考えられる。
  「寛ぎ」と送り仮名が付いている場合以外に「くつろぎ」と読むことはなさそう。
  ・よって、称呼(読み方)が異なるし、観念(イメージ)も異なる。当然、外観(見た目)も異なる。
  
  
というものです。
     
  「寛」と「くつろぎ」は似てないとされましたが、…どうでしょう?
 かように、商標の類否判断というものはビミョーで難しいのであります 

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