サイトで使う商標は「広告」商標?(見分け方)

 指定商品「広告」について商標を使用するとはどういうことでしょう?
 その見分け方を簡単にご説明します。
 非常に大味な言い方をすると、ポイントは“何をネタにして稼いでいるのか?”です。

・ホテルの名称・所在地・サービスの内容等の情報を提供してホテルの予約を取次ぐサイトで商標を表示する行為。
  →このサイトを運営する業者は、ホテルの予約の取次ぎ(契約)が成立する度に、ホテル側やお客さん(契約当事者)から仲介料をもらっていると考えられます。つまり、稼ぎネタは「取次ぎ(仲介)」です。
  ホテルの名称・所在地・サービスの内容等の情報を提供しているのは、あくまで「取次ぎ(仲介)」をするかどうかの判断材料をお客さんに提供しているのであって、取次ぎ業(仲介業)の一環と考えられます。商標的にはホテルの“広告”と判断されるものではありません(一般的には、こういうのを「ホテルの宣伝になる」と言ったりしますが…)。
  だから、このサイトで商標を表示するのは、「宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ」という役務(サービス)についての商標使用、ということになります。

・ホテルのコマーシャルフィルム制作を請け負うサイトで商標を表示する行為。
 →このサイトを運営する業者は、コマーシャフィルムを制作するという行為に対して制作料をもらっていると考えられます。そして、コマーシャルフィルムとは、まさに広告のためのフィルムです。したがって、稼ぎネタは「広告のためフィルム制作」で、「広告業」の範疇に入ります。
 だから、このサイトで商標を表示するのは、「広告」という役務(サービス)についての商標使用、ということになります。

 商標出願するときは、指定商品・指定役務についてよく考えないと、狙った権利範囲が得られない場合があるので要注意です。

 本日はこの辺で。
 
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なお、稼ぎネタが決定打にならない場合もあるので、詳細はお近くの弁理士さんにお尋ねください。 
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