今日も小ネタを。
「普通名称だと思っていたら、実は登録商標だった」的な商標、ありますよね。そんな登録商標で侵害訴訟など起こしたら、裁判所に「もはや普通名所として認められる」なんてはっきり言われそうで、やぶへびな感じがしないでもありません。
でも、そこを敢えてチャレンジするようなケースも、たびたび見られます。
また検索の森をふらふらしていたら、そんなケースを見つけました。身近な商標なので取り上げてみます。ちなみに判定請求事件でございます。
「ねぎ焼き」(判定2007-600090)
本件登録第2694457号の指定商品は、もちろん「ねぎ入りお好み焼き」。
これに対するイ号標章は、こちら。使われていた商品も「ねぎ入りお好み焼き」。
さて、本件は、被請求人が存在しない判定請求事件でございました。
なぜ商標権者が判定請求したのか、その理由をざっくり言うと、
『自分としては普通名称ではないと確信しているが、同業者の中には普通名称化していると主張する者もないではないので、「ねぎ焼き」などの名称を使用しているお好み店に対して現在のところ警告などは行っていないが、イ号標章が禁止権の及ぶ範囲に含まれることを確認したい。』
ということなのでした。
さて、判定の結論は?
「イ号標章は、本件商標の指定商品「ねぎ入りお好み焼き」の商品名として一般的な名称であると認識されるに至っているものと認められるので、本件の禁止権については、イ号標章に及ぶとはいえない。」ということでした。
…粉系スナックの本場でない名古屋でも「ねぎ焼き」で通じるので、まあ…、推測できる結論でありました。
ちなみに「名古屋焼き」って普通名称ですか?(我が家では普通名称として使っています)
そんなプチ疑問を抱きつつ、次回も見ていただける方、ぷちっと押していただけると嬉しいです。
↓↓↓
-------------
この記事をご覧になって、商標に興味を持たれた方は…
本店「商標登録出願サイト」にも是非お立ち寄り下さい。
★商標の基礎的・一般的な知識などをご紹介しています。
★その他にも、商標のお役立ち情報をご紹介しています。一例をご紹介いたします。
・新規事業・フランチャイズ化をお考えの方は「ネーミングと社名の商標登録出願」へ。
・ネット上でネーミングなどを使用するときは「ますます高まる商標登録の重要性!」へ。
・商標に関して実際にどんなトラブルがあるかは「商標にまつわるトラブル事例集」へ。
・「商標登録FAQ」では商標に関してよくあるご質問をQ&A形式でご紹介しています。
コメント