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ふっ、大敗でも「オレ流」ですか…。
今日は金曜日、商標の新着審決のご紹介日です。ハリキテイテミヨー…(大敗したのでちょい元気なし)
■■■商標新着審決【50条等取消系】
●取消2009-300622
本件商標
指定商品:第10類「「医療用機械器具」等
「PROFILE\プロファイル」(二段横書き)
使用商標
磁気共鳴断層撮影装置について使用
「PROFILE」(横書き)
本件商標(登録第4417696号)の指定商品中、請求に係る「医療用機械器具」について、不使用とされず登録は取消されませんでした。
*登録商標と使用商標の同一性: 『同カタログ中、例えば表紙において「Signa/Profile HD」と、本件商標「PROFILE/プロファイル」と社会通念上同一と認められる商標「Profile」が大きく表示されている。』『使用に係る商標「Profile」が本件商標と社会通念上同一と認められる商標であることについては、本件商標中の片仮名「プロファイル」が英単語「Profile」の表音であって、商標「Profile」と本件商標「PROFILE/プロファイル」からは同一の称呼及び観念を生ずることからも争いのないことと思料する。』
●取消2009-300692
本件商標
指定商品:第7類「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機」,第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池」及び第12類「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」等
使用商標
乾電池を扱うショッピングサイトサイトの名称等として使用(乾電池の製造販売元は他社)
「SANTEC」(横書き)
本件商標(登録第2716869号)の指定商品中、請求に係る上記指定商品について、不使用とされず登録は取消されませんでした。
*使用に係る商品・役務: 『請求人は、被請求人の取扱いに係る商品は「パナソニック(株)」等他社の商品であるから、小売業務において行われる顧客に対する便益の提供であり、被請求人の商標の使用でない旨述べている。
ところで、商標法第2条第3項では、「この法律で標章について『使用』とは、次に掲げる行為をいう。」とされ、同法同条同項第8号では、「商品若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」と規定されている。
これを本件に当てはめると、被請求人は「パナソニック(株)等の商品に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法(ホームページに掲載)により提供する行為」を行ったといい得るものである。
そうとすると、被請求人の商標の使用が、小売りに属すものであるかどうかはさておき、販売する商品に自己の商標を付さなければ、使用と認められないということもないものである』
■■■商標新着審決【3条1項各号(&4条1項16号)・2項系】
●不服2009-11649
本願商標
指定役務:第10類「血管塞栓用コイルを血管内に挿入・誘導・留置するための装置」等
「Interlock」
本願商標(商願2006-48886)は登録すべきものと判断されました。
*商標の構成: 『当該文字が「連結、連動装置」の意味を有する英語であることは認められる。
しかしながら、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の品質を直接的かつ具体的に表すものとして一般に理解されているものとはいい難い。 』
*一般使用の事実: 『当審において職権をもって調査したが、「Interlock」の文字が、本願商標の指定商品を取り扱う業界において、商品の品質を表示するものとして、取引上普通に使用されていると認めるに足りる事実も発見できなかった。』
●不服2009-24449
本願商標
指定役務:第44類「血管系の病気治療に関する医業,その他の医業,健康診断,医療情報の提供」
「LUMINA」
本願商標(商願2007-122100)は登録すべきものと判断されました。
*商標の構成: 『該語は、例えば、「旺文社 シニア英和辞典」や「ベーシック ジーニアス英和辞典」等の一般的な英語辞典には掲載されておらず、「ステッドマン医学大辞典」や「医学英和大辞典」等の医学関係の専門的な辞典に掲載されているのみであって、本願の指定役務が医業に関連する役務であったとしても、これより直ちに「管腔、内腔(動脈または腸のような管状構造の内側の空間)」の意味を有する「lumen」の複数形であることを認識、把握させるものとは言えないから、本願の指定役務との関係よりすれば、その役務の質を直接的かつ具体的に表示するものとして、一般に理解されているとは認め難く、むしろ、一種の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当である。』
*一般使用の事実: 『当審において調査するも、「LUMINA」の文字が、その指定役務を取り扱う業界において、役務の質等を表示するものとして、取引上普通に使用されていると認めるに足りる事実も発見できなかった。』
●不服2009-12799
本願商標
指定役務:第39類「主催旅行の実施,旅行者の案内」、第43類「宿泊施設の提供に関する情報の提供,宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ」等
「バケーションステイ\VACATION STAY」(二段横書き)
本願商標(商願2007-86355)は登録すべきものと判断されました。
*商標の構成: 『「休暇を利用した滞在」のごとき意味合いを認識させることがあるとしても、その滞在においてどのような役務が提供されるのか、具体的な内容を特定することはできず、これらが主催旅行の実施などの原審説示の指定役務について、役務の質、内容を表示するものとして認識されるものとは言い難い。』
*一般使用の事実: 『「バケーションステイ(VACATION STAY)」の文字の使用状況についてみても、「サマーバケーションステイ」、「短期バケーションステイ」及び「ロングバケーションステイ」などのように、前半に「サマー」、「短期」及び「ロング」などの休暇の時期や期間などを示唆する語を伴って使用されているものはあるとしても、「バケーションステイ(VACATION STAY)」の文字が単独で本願商標の指定役務について、その役務の質や内容を表示するものとして普通に使用されている事実は見いだせない。』
●不服2008-650098
本願商標
指定役務:第33類「Wine」
「RN13」(横書き)
本願商標(国際登録第890913号に係る国際商標登録出願)は拒絶すべきものと判断されました。
*商標の構成: 『各種商品の製造・販売又はこれを取り扱う業界においては、それぞれ自己の業務に係る商品を生産・管理し又は流通過程に置く場合、商品管理又は取引の便宜性等の事情から、欧文字1文字若しくは2文字と、数字とを、そのまま又はハイフンを用いて組み合わせた標章が、特定の商品の品番、型式又は規格等を表示するための記号、符号として、取引上普通に採択・使用されている実情がある。
そして、本願指定商品を取扱う分野においても、かかる標章が商品の規格、型式又は品番等を表示するための記号・符号として採択・使用されている実情を、例えば、次のようなインターネットのホームページ情報からも伺うことができる。』
『一般的なフランスワインが「ブルゴーニュ」「ボルドー」「シャトーマルゴー」等のように産地に由来した名称である一方、本願商標の「RN13」はワインの銘柄としては極めて独特のものであり、フランス国内で行われる自転車レース「ツール・ド・フランス」の一コースの国道13号線(Route Nationale 13)に由来し、ワインラベルには「テーブルを用意し、ゆったりのんびりとピクニックしながらレースを観戦する古い写真」が使用されていることから、本願商標の「RN13」からは「青空の下で飲むワイン」程の観念を連想するものである。』
*ワインの取引実情: 『ワインの特定に重要な要素は、ぶどうの品種、ワインの生産者又は生産所、産地、等級、年代等であり、ワインの製造・販売にかかわる事業者は、それらを自己の製造、販売に係る商品の販売に用いる取引書類に記載するものであり、欧文字1文字又は2文字と基数とを結合させたものを、商品の規格あるいは品番などを表すための商品の記号、符号として用いるような取引実情はない。また、小売店が注文書などに店独自の番号を用いることがあるが、それらは各小売店の便宜のために使用されるものでワインの自他商品の識別標識として用いられるものではない。』
●不服2009-1903
本願商標
指定役務:第35類「野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」
「樹上完熟」(横書き)
本願商標(商願2007-70496)は拒絶すべきものと判断されました。
*商標の構成: 『その構成中「樹上」の文字部分は「樹木のうえ。」を意味するものであり、また、「完熟」の文字部分は「果実または種子が十分熟し、内容も充実した状態になること。」(いずれも広辞苑 第6版)の意味をそれぞれ表わすものである。』
*一般使用の事実: 『「樹上完熟」の文字については、本願指定役務を提供する業界において、例えば、果実や野菜等の商品を取り扱う場合、「樹上で完熟した果実、野菜」等を指称するものとして普通に採択、使用されている実情がある。
そして、これらの実情は、例えば、以下のインターネットにおけるウェブサイトの情報からも十分に裏付けられるところである。』
●不服2009-13558
本願商標
指定役務:第9類「電子応用機械器具及びその部品」等
「Make your office advanced.」(標準文字)
本願商標(商願2008-28112)は登録すべきものと判断されました。
*商標の構成: 『「あなたの事務所を一歩進んだものにする」のごとき意味合いを認識させることがあるとしても、それにとどまるものであって、本願商標の指定商品についての品質を端的に表現するキャッチフレーズの一種と認識させるものとは言い難い。』
*一般使用の事実: 『当審において調査したが、本願商標の指定商品を取り扱う業界において、当該文字がキャッチフレーズとして、取引上普通に使用されている事実を見いだすこともできなかった。』
本日は以上です!
どでしたか…?次回も見て見ていただけるんだったらぷちっと押してね…
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この記事を読んでひろた興味を持たれた方は…
【執筆記事】
「知財管理」誌 VOL.60 NO.6
(並行輸入と商標権侵害 -並行輸入の抗弁における「同一人性の要件」及び「品質管理性の要件」-)
「知財産管理」誌 VOL.58 NO.5
(「腸能力」審決取消請求事件(平成19年(行ケ)第10042号 審決取消請求事件)
内容はこちらからどうぞ
【関係事件】
代理人になった事件です。負けたのでご紹介するのをためらっておりましたが、思い切って…。
平成18年(行ケ)第10367号審決取消請求事件
なお、牛木理一先生のHPで紹介いただいているので(「特許ニュース」2007年6月29日号の記事です)、そちらも併せてご覧ください~(こちらのB-27の項です)。
【ZIP FM Z-TIME BIZ】
ここのフォトギャラリーになぜかわたくしが。
見付からないよ~?→2008/07/23のところ…
※注意!弁理士さんや知財部門のご担当など、クロートの方へ!
このブログでは、わかりやすくするために、正確でない表現を使ったり、はしょったり、大雑把にしてたり、…等々してますが、目くじら立てずに見逃して下さい<( )>
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