【オーストラリア商標】改正商標法下での異議申立制度
オーストラリアの改正商標法施行が2013年04月15日に迫っています。特に異議申立制度に重要な改正がありましたので、以下のとおり概要をお知らせします。
1.異議申立期間の短縮
4月15日以降の出願についての異議申立期間が3か月から2か月(公告日から2か月)へ短縮されます。出願ウォッチングを行っている場合は特に注意が必要です。
2.答弁の意思通知の提出義務
異議申立てを受けた出願人は答弁の意思通知(Notice to Intention to Defend)を提出しなければなりません。提出しない場合、出願が放棄されたとみなされます。
この変更は、オーストラリアを指定する国際登録(IRDAs)について特に重要です。従前は、IRDAsに異議申立てされた場合も手続は必要なく、異議理由の立証は申立人側にありました。改正法下では、IRDAsの名義人は答弁の意思通知を提出し、現地代理人を指定する(nominate an Australian address for service)必要があります。手続を怠るとIRDAは拒絶されます。
なお、この通知の提出期限は延長可能です。
3.証拠提出期間
裏付け証拠と答弁証拠(evidence in support and evidence in answer)の提出期間は3か月に留まりますが、反論証拠(evidence in reply)の提出期間は3か月から2か月に短縮されます。
証拠提出期間の延長は、現行法に比べてかなり難しくなります。早期の段階で証拠の収集を開始することが重要となります。
4.‘Cooling Off’期間
4月15日以降になされた異議申立てにつき、申立人及び被申立人の両者が同意すれば、知的財産局は、一回に限り6か月の‘Cooling Off’期間を認め、手続を中止することができます。この‘Cooling Off’は、両者間の交渉が進行中の場合に有効と思われます。
詳しくはオーストラリア知的財産局発行のIntellectual Property Reform In Australia -
A summary of important legislative changes- をご覧ください。
参考:watermark Intellectual Asset Management fresh news 05-Mar-2013
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