【インド商標】契約職員によりなされた商標に関する決定が再検証される?
インドにおいて過去2年間になされた商標出願及び商標登録に関する決定が見直される可能性が出てきました。
インド特許意匠商標総局(CGPDTM)は、過去2年間、人材不足のため、任期付き契約職員を募集し、本来であれば正規の登録官等が行うべき審査等の職務を、これら契約職員に担わせてきたそうです。
ところが、商工省産業国内取引促進局(DPIIT)が、準司法的な職務を契約職員に担わせることを問題視し、契約職員の雇用を止めるようにCGPDTMに指示したことから、この慣行は批判の的となりました。
これに続き、異議申立事件の決定が契約職員によりなされたことの適否が、ある裁判において争われ、カルカッタ高等裁判所は2024年8月2日、そのような職務は正規の"officer"が担うべきであるとして、上記の異議決定を商標登録官に差し戻しました。
これらを受け、CGPDTMが、2024年8月13日付で、過去2年間に契約職員によりなされた全ての商標の審査段階、異議申立、登録後に関する決定等について再検証を求める命令を出した、との情報が複数のソースで確認されています。
しかしながら、2021年から2023年の間に登録された商標登録の件数だけでも50万件近くあり、拒絶された出願も再検証の対象となる中、正規の登録官が、既存の業務に加えて再検証の業務をも行えるかどうか、疑問視する声もあるようです。
この件に関し、新しい情報が入りましたら、お知らせいたします。
<ソース>
Selvam & Selvam 2024.8.16付ブログ
https://selvams.com/blog/the-force-awakens-cgpdtms-recent-actions-on-contractual-staffs-in-trade-mark-office/
RAHUL CHAUDHRY & PARTNERS 2024.8.15付ニュースレター
The Indian EXPRESS Aug. 28, 2024
"Shadow over trademarks after HC says hiring contract staff in patent office illegal"
https://indianexpress.com/article/india/shadow-over-trademarks-after-hc-says-hiring-contract-staff-in-patent-office-illegal-9505592/