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【欧州特許】欧州調査報告の送達時の引用文献の取り扱いについて

欧州特許庁(EPO)は、2023年に改正されたEPC規則65の「欧州調査報告の送達」に関し、調査報告で挙げられた引用文献の取り扱いが具体的に記載された通知を2024年7月2日付けで発行しました。

EPC規則65の改正は、紙の消費量を削減することを主な目的としており、今回の通知に記載された変更により、デジタル化を促進し、紙の消費量を削減することで、環境問題に取り組むという、EPOの姿勢が示されています。 

今回の通知に記載された引用文献の取り扱いは、以下に対して適用されます。

・欧州調査報告(補充欧州調査報告も含む)
・国際調査報告(補充国際調査報告も含む)
・国際予備審査報告
・審査部からの通知(EPC94条(3)、EPC規則71(3), 164(2)(b)の通知)

EPOの「MyEPO Portfolio」の「Mailbox」には、出願、調査、審査において発行された書類の99%が収められ、MyEPO Portfolioのすべてのユーザが閲覧可能となっており、EPOからの通知の約75%は通信で行われています。

そこで、EPOは、調査および審査で挙げられた引用文献のうち、特許文献に関しては紙のコピーの送付を取り止め、出願人や代理人がEspacenetを介してデジタルコピーを利用できるようにする決定をしました。

なお、PCTの国際段階における引用文献については、特許文献であっても、出願人は紙のコピーを要求することが可能です。

また、調査報告、調査見解書、国際予備審査報告、審査部からの通知については、これまで通り、Mailboxへ送信されるか、郵送されます。

特許文献については、必ずEspacenetで入手できるようになっています。

この通知に記載された変更については、2024年10月1日以降に送付される欧州調査報告、国際調査報告、国際予備審査報告、審査部からの通知に適用されます。

<ソース>

Official Journal July 2024 (epo.org)
Article No. A68
「 Notice from the European Patent Office dated 2 July 2024 concerning a change of practice regarding the access to patent literature documents cited in search and examination proceedings」