古紙配合率を偽装した表示は?

 古紙配合率の偽装が新聞の一面を飾るほど、偽装問題は注目の話題です。
 今回も発端は内部告発だったようですね。

 さて、例えば「古紙○○%」という表示、はがきの隅っこに小さく、かつ、フツーに表示していただけでは、(正確な配合率だとしても)商標的観点では、“商品の品質をそのまま表す表示”として商標としての識別力がないとされると思います。つまり、「商標」でないということです。
 
 でも、こういう表示も、配合率が偽装であれば、不正競争防止法の対象になります。不正競争防止法は「商標」っぽい表示に限らないんですね。
 この場合、ミートホープの事件のように、不正競争防止法の2条1項13号に該当すると思います。

 ちなみに、不正競争防止法に関する書籍(『要説 不正競争防止法』)に、2条1項13号に該当する過去の事例が載っているんですが、ちょっと笑えたのが、次の事例。
 
 『ダイエット食品につき「ひと晩ごとに目覚めれば体重ダウン」などど記載し、あたかも格別の食事制限や運動を伴うことなく睡眠中容易に、短期間に著しい痩身効果が得られるかのように表示していたが、実際にはそのような効果は認められないもの(平10.3.2 ダイエット食品事件)』

 寝ている間に体重ダウンとは、確かに素敵な響きがしますが、そりゃないだろっ、と思わず突っ込みを入れたくなります。
 よくあるダイエット関連の“「使用前」→「使用後」”の写真、複数のモデルさんの顔はそれぞれ違うのに、「使用後」の首から下の体型は皆同じ…。上手に合成してあるな~と、じっくり見てしまいます。

 と色々書きましたが、弁理士の業務範囲は不正競争防止法2条1条1号~9号、12号に規定する「不正競争」関連なので、2条1項13号に規定する「不正競争」関連は業務範囲外なのでした…。

 本日はこの辺で。
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