一つしか見てくれなかったけど

 ドラゴンズ、川上先発・岩瀬締めで勝ちました!このまま頑張れ!

 さて、昨日のスマイルマークの続きです。
 
 この訴訟の争点は、本願のスマイルマーク(黄色いやつ)と、引用商標5~12のスマイルマークが類似するか否か、ということでした(再び画像アップするのは辛いので、昨日の記事でご勘弁を)。

 その前に、特許庁の審決でどう判断されていたかというと、引用商標5~12の全てについて、
 『~多少相違するところがあるとしても,いずれも円輪郭内にやや縦長の楕円形の2個の点のみで描かれた目と,その下部に,両端上がりの弧線により描かれた口とを,黒色で表した基本的構成は同一であり,図形全体としてこれを見る者に共通した印象を与えるものといわなければならない。
 と言われて、“類似”とされたのでした。

  それでは、裁判所はどう判断したのでしょうか。
 結論からいえば、本願商標を引用商標5と対比して『類似する』と判断したのでした。
 (その他の引用商標については判断するまでもない、と…)

 昨日挙げた過去の審決例と比べても、確かに“類似”だと納得できますか?
 なんとく…?
 予想は当っていましたか?
 外観類否の基本は、共通点と相違点の洗い出し。共通点が多ければ類似、相違点が多ければ非類似ですが…。言うは易し、行うは難し…

 なお、原告(出願人)は訴訟の中で、本願商標と引用商標5~12の非類似性を主張するとともに、
 (1)人間の「目と口」をモチーフにしたような商標は各方面で使われているので、使い易くするために登録の上で特別に配慮すべき。過去にもそんな商標登録の例がある、
 (2)原告所有の他の登録商標と対比すると本願も登録すべきである、
  (3)スマイルマークの創作・著作が米国人によってなされたことを、商標登録要件として検討すべき、
 (4)大阪地裁のスマイルマークの商標権侵害訴訟(平成12年(ワ)第5986号)で述べられたことを汲むべきである、
 (5)各引用商標は商標ブローカーによって不正に登録されたものだから、本来、取消し又は無効とすべきものだ、
 などとも主張しました。

 しかしながら、裁判所は、全て『原告の主張は失当』としたのでありました。
 (すごく大雑把にいえば、(1)(2)(4)については事案が異なるから影響なし、(3)については商標法にはそんな登録要件なし、(5)については取りあえず現状では登録されてるんだから、という理由です)

 さてさて、まだまだ商標に関する判決がアップされてるようなので、おもしろそうなものをピックアップしてご紹介します。
 ということで、明日も読んでくださる方、ぷちっと押していただけると嬉しいです
 
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