意匠新着審決【3条1項3号系】【判定系】

  2月25日(金)に「だが屋」が開催されます!東京からゲストの方がいらっしゃいます!詳しくはこちら 

  昨日のこと。大型アホ新人Mくんが「ケーキって、意匠で登録されるのかな?」とつぃーとしたことについての会話。
    
  便利師Oくん 「えっと、ひろたさん、ケーキって意匠で登録されますよね?間違えたらシャレにならんと思って、一応、確認ですけど」
  ひろた 「当然だがね、IPDLでもよぉけヒットするし。食品だったら、寿司とかでも登録されるにぃ~」
  大型アホ新人Mくん 「えー寿司ですかぁ~」
  便利師Oくん 「へぇー、でも、デコってないと登録できないですよねー」

 …………アホたれー!

 意匠はデコってなくても登録できるのだ(新規性とか創作非容易性とかクリアしとればね)。
  そこが、意匠のおいしくて使えるポイントだったりするじゃないか~。
 
 おっと、便利師Oくんと同じように思ってらしたら、IPDLでいろいろ検索してみてくださいね。
 
 さて、今日は木曜日。意匠の新着審決をご紹介する日です。張り切っていってみよー!
 
 
■■■意匠新着審決【3条1項3号系】【判定系】

●不服2010-94333
意匠に係る物品「ケーブル付き電気コネクタ」

本願意匠(意願2008- 7466)と引用意匠(意匠登録第606729号、電気カーペット用接続器)は非類似と判断されました。
*判断主体: 看者
*公知意匠の参酌: 共通点につき『この種の電気コネクタの分野においては、従来からハウジング部より厚みの薄い小型略矩形状のコネクタ部を設けたものは多数認められ

本願意匠

引用意匠

 『差異点(a)に係る態様はハウジング部の縦横比及びコネクタ部とハウジング部との割合であって、また、差異点(b)に係る態様は、絶縁ブッシングの位置における差異であり、そして、差異点(c)に係る態様は、ハウジング部の表面における差異であって、いずれも両意匠の部分の形態全体の骨格的な態様に係り、両意匠を斜め上方から観察した場合の印象を大きく決定付けるものといえ、看者の注意を強く惹くもので、その差異は、両意匠の部分の類否判断に重大な影響を与えるものといえる。差異点(d)乃至差異点(e)に係る態様については、それのみでは両意匠の部分の類否判断に与える影響は小さいが、差異点(a)乃至(c)に係る態様と相俟って、両意匠の部分の類否判断に影響を与えるものであるから、これらの差異点に係る態様が相乗して生じる意匠的な効果は、両意匠の部分の類否判断を左右するに十分のものである。

●不服2010-754
意匠に係る物品「プリンター」

本願意匠(意願2008- 19843)と引用意匠(意匠登録第1257757号)は非類似と判断されました。
*判断主体: 見る者
*公知意匠の参酌: なし

本願意匠

引用意匠

 『共通点は,両意匠の形態全体にわたる基本的構成及び具体的構成態様に係るものであるが,両意匠の形態を概括的に捉えた場合の共通点に過ぎないものであるから,これらの点が両意匠の類否判断に及ぼす影響を大きいということはできない。
 他方,相違点(ア)及び同(イ)は,それぞれ非常に目に付き易い部位に係り,また,相違点(ア)及び同(イ)の具体的態様に係る相違点が相まって生じさせている印象は,見る者に対して両意匠が別異であるとの感を与えているものである。相違点(ウ)及び同(エ)は,各部の具体的態様に係るものであるが,目に付きやすい部位に係るものであるから,前記の相違点(ア)及び同(イ)が生じさせている印象を強めているものである。

 ちなみに相違点はこちら。
 『(ア)正面の具体的態様について,本願意匠は,前面パネル部の用紙カセット前面部を除く部分の面全体に,略「U」字状の縁部を形成し,その内側の面の上端周縁を水平線状に区切っており,また,用紙カセット前面部の引き手部の横幅が正面全幅の約3分の1であるのに対して,引用意匠は,前面パネル部の上端中央に扁平な逆台形状の凹部を形成し,また,用紙カセット前面部の引き手部は,扁平な略台形状をなしており,その横幅は正面全幅の約4分の3である点,
 (イ)前面パネル部の上端部の態様について,本願意匠は,側面視前面が垂直であり,内側の辺が,背面側に屈曲して拡幅している態様であるのに対して,引用意匠は,前面が緩やかに湾曲し,内側の辺が,前面と同様に湾曲してほぼ同幅である点,
 (ウ)排紙部の具体的態様について,引用意匠は,細かい縞模様が施されているのに対して,本願意匠は,そのような模様はない点,
 (エ)上面の具体的態様について,本願意匠は,操作ボタン部が略縦長矩形状の面部を主として構成されているのに対して,引用意匠は,大小の正方形が連結したような面部を主体として構成されており,門型縁部の平面視上端中央に横長矩形状部(本願意匠にはこれがない)が形成されている点。

●不服2010-6828
意匠に係る物品「コーヒーメーカー」

本願意匠(意願2008- 30686)と引用意匠(意匠課公知資料番号第HH17553408号)は非類似と判断されました。
*判断主体: 看者
*公知意匠の参酌: 共通点につき『この種の抽出機構を備えた物品にあっては、ありふれた構成と認められる』

本願意匠

引用意匠

 『この種の、容器部内にプレス器を備えたいわゆるフレンチプレス型コーヒーメーカーにあっては、プレス器下方の空間部位は、コーヒーを抽出する際に注視の対象となる部位であることから、この窓部の大きさや形状の差異は看者の注意をよく惹くものと認められること、また、注ぎ口周辺部の差異も、蓋部から容器保持部の上端にかけてを不透明な素材により一体的に構成したか、間に透明な容器部を挟んで蓋部と容器保持部とを上下に分割し、その透明部を通して内部形態が視認できるように構成したかの点で顕著な差異を呈していると認められること、他方で、両意匠の共通点は、この種の抽出機構を備えた物品にあっては、ありふれた構成と認められるものであり、さほど看者の注意を惹く構成とはいえない

●不服2010-7061
意匠に係る物品「紫外線照射器用ヘッド」

本願意匠(意願2008- 23371)と引用意匠(意匠課公知資料番号第HD19009087号)は非類似と判断されました。
*判断主体: 看者
*公知意匠の参酌: 共通点につき『この種の紫外線照射器用ヘッドの分野においては、従来からフィン状の放熱用リングを設けたものは認められ』

本願意匠

引用意匠

 『この種の紫外線照射器用ヘッドの分野においては、従来からフィン状の放熱用リングを設けたものは認められ、放熱用リングを5本設けた点のみをもって両意匠の類否判断を左右する共通点ということはできない。
 『差異点(a)及び(b)に係る態様は、放熱部全体の構成比率と放熱用リングの直径と幅(厚み)の態様であって、両意匠の形態全体の骨格的な態様に係り、両意匠を斜め上方から観察した場合の印象を大きく決定付けるものといえ、看者の注意を強く惹くもので、その差異は、両意匠の部分の類否判断に重大な影響を与えるものといえる。差異点(c)に係る態様も、差異点(b)の放熱用リングの幅(厚み)の差異に係る態様と相俟って、両意匠の部分の類否判断に影響を与えるものであるから、これらの差異点に係る態様が相乗して生じる意匠的な効果は、両意匠の部分の類否判断を左右するに十分のものである。
 ちなみに差異点はこちら。
 『(a)放熱部の全体に対する長さの比が、本願意匠は、約1:2であるのに対して、引用意匠は、約1:3.5である点、(b)放熱用リングの外径と放熱用リングの幅(厚み)の比が、本願意匠は、約5:1であるのに対して、引用意匠は、約30:1である点、(c)放熱用リング相互の間隔について、本願意匠は、やや広幅の放熱用リングの幅よりわずかに広い間隔をおいているのに対して、引用意匠は、狭い放熱用リングの幅と同様の狭い間隔をおいている点、(d)放熱用リングの先端側の間隔について、本願意匠は、左側がレンズ側に寄っているのに対して、引用意匠は、全体が等間隔に設けられている点

 本日は以上です!来週も見ていただけるのならぷちっと押してくださいね…
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※左上の画像データは名古屋市さんのご好意により提供していただきました。

この記事を読んでひろた興味を持たれた方は…

【執筆記事】
  
「知財管理」誌 VOL.60  NO.6
  (並行輸入と商標権侵害 -並行輸入の抗弁における「同一人性の要件」及び「品質管理性の要件」-)

  「知財産管理」誌 VOL.58 NO.5
  (「腸能力」審決取消請求事件(平成19年(行ケ)第10042号 審決取消請求事件)

【関係事件】
 代理人になった事件です。負けたのでご紹介するのをためらっておりましたが、思い切って…。
 
平成18年(行ケ)第10367号審決取消請求事件
 なお、牛木理一先生のHPで紹介いただいているので(「特許ニュース」2007年6月29日号の記事です)、そちらも併せてご覧ください~(こちらのB-27の項です)。

【ZIP FM Z-TIME BIZ】
 ここのフォトギャラリーになぜかわたくしが。
  見付からないよ~?→2008/07/23のところ…

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