公報の読み込み・審決の読み込み

11月22日(金)は秋の「だが屋」の日!詳細はこちら

弊所の山ボーイがまだ半袖継続中だったので安心して自分も半袖を継続していたら、金曜日彼は長袖を着て来たので、一人ぽつねんと取り残されたひろたです、皆さまいかがお過ごしでしょうか。彼は伊吹おろしをまともに受ける田舎に住んでいるから、それも仕方ないとしておこう。

弊所は(というか自分は)ただ今国内事務スタッフの採用活動真っ最中でして、先週はそっちに時間を取られたため、ブログを書くための時間をなかなかとることができませんでした。んが、せめて一週間に一度は更新せねばと自分に課し、今日は更新いたします。

とはいえ、判例紹介などまともな記事を書く余裕はありません…(いつもの判例紹介がまともな記事かどうか今は不問)。
なので、若いモンのおしゃべりを聞いて、ふと思った“公報とか審決の読み込み”のことについて、徒然な感じのことを書いてみます。

■特許では

この業界に入った当初は特許明細書を書いておりました。
その頃、先輩の実務者の方からよく聞いたのが、
「特許公報を○○通読み込んで、やっと半人前」
的な主旨のこと。

特許公報は、独自な言い回し・用語、形式、特定技術分野の傾向などなどを学ぶ生きた資料であることは間違いありません。
特許は文章で思想を表すことが必要ですので、特許公報は明細書を書く上での参考文献としてとても重要です。また、思想がにそのまま文章でダイレクトに伝わりますし、技術分野のトレンド分析材料としても第一級の資料です。
といったわけだからと思いますが、特許公報の読み込みの効用を否定する方にお会いしたことはありませんでした(自分が知る限り)。

■んでは、商標は?

商標の公報はどちらかというと、思想の”結果”のみが表れているもので、結果に至るまでの過程は公報からは伺い知ることができない場合が多いと思います。商標では、その商標を採択したバックグラウンドや既存登録商標・出願商標との類否判断などが非常に重要ですが、そういった思想は公報には表されていません。もちろん、公報からも思想を伺い知ることができる場合があったり、特定の商標の類否判断材料などとして登録事例を参考にすることはありますが、あくまで公報に表された”結果”に拠るものです。

では、公報に表さないウラの判断に重要なのは何かというと、なんといっても審決・判決です。
判決が重要なのは特許でも変わらないのですが、商標ではそれに加えて審決のトレンドを知ることが非常に重要です。特許で公報を読み込む作業と同じような重要性を持つのが、商標では審決の読み込みだと思います。自分には商標に関する先輩が全くいなかったので、どうにか知識を得るために審決にすがりつきました。
商標については、とにかく審決を読み込むこと。根気がいるけど一番効率がよい方法だと思います。

■んでは、意匠は?

多数出願されている企業さんや、色んな企業さんが出願されている分野においては、意匠公報は、他社の出願戦略や傾向を知る上で非常に役に立ちます。登録事例から学ぶことは多いので、特にお客さんの分野については、公報を見て研究することが多いです。
ただ、特許と違って、意匠は文章で思想を表すものではありませんので、「読み込み」という感じではなくなりますね。

また、審決の位置づけとしては、特許よりも商標に近いような気がします。特許だと補正をかました上での主張が可能ですが、意匠では原則的に殆ど補正ができないので、出願前の判断がより重要になるからかなぁ。出願前の判断材料として、審決の重要性が特許よりも高いように思います。なので、意匠でも審決は要チェックです。ただし、審決の数が商標ほどは多くないので、これもまた「読み込み」という感じではないかもしれません。

意匠は公報も審決も要チェックですが、ぶっちゃけ登録件数も審決数も特許や商標に比べると少ないので、両方に手を広げることができるのだと思います。

…と、テキトーな感じで書いてみました(汗)。
いずれにしても、業界人として初期のスタートダッシュが非常に重要で、若い頃(知財年齢として(汗))にがむしゃらに読み込んでおくことが、後々の「大物感」に繋がるのではないかと思います。

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