コロナ禍収束後の知財業界

 

今年も7月1日がやってまいりました。7月1日は、年始から182日目で、年末まで残り183日となる日ですよ、奥さん!

しかも、「弁理士の日」でもあり、毎年、弁理士会のイベントが主催されきましたが、今年は、新型コロナの影響で中止となっております。
ちなみに、わたしは、今年、弁理士会のはっぴょん向上事業部(?)の部長ですが、はっぴょんも登場回数が減って寂しそうです。

 

さて、「弁理士の日」には、@benrishikoza さんにお声かけいただいて、弁理士の日記念ブログ企画に参加しています。

今年のお題は、標題のとおり、「コロナ禍収束後の知財業界」です。
以下の内容で書くルールとなっています。

・収束後の業界予想
・収束後にやるのが楽しみなこと
・収束後に期待すること
・収束後も変わらないこと
等々

ということで、次、いってみよー!(←わかるアナタは昭和生まれ)

中部地方の現状と今後

例えばですね、東京の皆さんはオリンピックの話題に敏感になるんでしょうが、田舎者のわれらからすると”ちょっと遠い世界のオハナシ”感があります。
「東京=日本」じゃないんだよってことで、もっと身近な自分の地域の状況について、まずは触れてみます。

 

私が住んでいる名古屋市は中京工業地帯にありまして、この工業地帯は製造品出荷額でみると日本最大規模でございます。
特に愛知県は、自動車工業を中心とした機械工業が大きな割合を占めています。
こういった地域の特色を反映して、知財のお仕事も、機械工業から生まれる量が圧倒的に多いです。
※ちなみに、愛知県の特許出願数は全国の約10%を占めます。
( https://www.jpo.go.jp/resources/report/nenji/2019/document/index/0214_01.pdf

 

ところが、このコロナ禍は、全世界で、個々人の行動様式を一変させてしまうという、(自分が生きている間では)いままでに経験したことのない多大な影響を及ぼしており、この地方の企業様も苦戦しているところが多いです。

 

一方で、一部のサービス産業・インフラ系などでは、逆に需要が伸びているというお客様もいらっしゃいます。そういったお客様は、知財活動も以前よりも活発になっています。
とはいえ、この地方の全体からすると、そういったお客様の数は多くないと思います。

 

ミクロ的に弊所の状況をみてみると、リーマンショックのときは新規のお客様とのお取引が増えるなどで業績を伸ばすことができたのですが、このコロナ禍では厳しい状況に直面しているお客様も多いので、さすがに弊所も影響を逃れられることはできないと思います。現時点では直接的な影響はありませんが、今後、影響が表れてくると思います。

 

コロナ禍が収束した後も、以前と全く同じ状態に戻ることはないと思われますので、いままでどおりにはいかないと思います。この地方の産業構造も大きく変化することが予想され、当然、知財のお仕事も、大きな影響を受けると思います。すると、知財業界(というか、特許事務所)のあり方も、今後は変化していくべきと思います。

 

ということで、次、いってみよー!

「場所」や「組織」が不要になる?

オンライン会議やリモートワークが日常になってしまうと、時間を取られる”移動”にストレスを感じるようになりましたし、「(物理的な)事務所(という場所)って本当に必要だっけ?」と思うようにもなってしまいました。

 

技術上の問題はいろいろあるにせよ、知財のお仕事は、全てオンラインでも可能だと思うと、今後は、「場所」を持たない”特許事務所(?)”がたくさん出てきて、そのうち普通になるかもしれないなあと思います。

 

そうすると、固定の「組織」でなければならない理由もなくって、この仕事では○○さんと組むけど、別の仕事では××さんと組む、あの仕事では別業態の△△さんと組む…という仕事のやり方も、普通になっていくように思います。

 

いまでも独立系の方は「場所」も「組織」も持たずに知財のお仕事されていると思いますが、今後は、現状固定の「組織」に属している方も、柔軟にいろんなグループに出入りするような働き方がたくさん出始めるように思います。

 

知財のお仕事は、どんなに組織立ってやろうと思っても、エンドでは属人的な要素が強くなってしまいます。このことは、大きな組織であっても小さな組織であっても、変えられないと思います。(多くの特許事務所では、それを前提として、パフォーマンスに応じて報酬を決定していると思います。)

なので、「場所」も「組織」も固定化せず、個々人の適性にあった仕事ができるグループを選択できるような働き方をすれば、最高のパフォーマンスを発揮できそうなので、そういったサービスを受ける側のお客様にとってもハッピーじゃないかな。

 

以前読んだこの本、理想的な働き方だなぁと思っていたけど、このコロナ禍で、いよいよこういう働き方が普通になっていくんじゃないかな、と思います。

 

こういった傾向は知財業界に限らないと思いますので、知財の番人らしく”遅れをとらない”という意識が重要だと思います。

 

 

以上、「コロナ禍収束後の知財業界」について、つらつらと書いてみました!

 

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