先日、色に関して面白い記事を見つけました。

【成果を上げる色の選び方】色彩心理学から学ぶ サイトカラーの「正解」

この記事によると、84.7% の人が、モノを買う時に色を第一の理由としている、というデータが紹介されています。

たしかに、自分でも、モノを買うときの決め手は、圧倒的に「色」なので、この数字は説得力があります。

何色が好きかというと、絶対的に「」です。

↓↓ 自分が若かりし頃のアイドル

 

山のウェアはまず「」から探すし、「」がなければ「」とコーデしやすい色を選ぶし…
といった具合に、「」を中心とした生活を送っております。

皆さんも同じように、モノを買うときは「色」が決め手になっていることが多いのではないでしょうか?

 

上記記事にもあるように、「色」って、マーケティングやブランディングの観点からは、とっても大事ですよね。

 

だのに!

 

知財業界って、

色なし 

が お好き…

 

■特許では?

まずもって、特許屋さんは、「そんなの保護したい技術に関係ないし!」となれば、色なんて どーでもいー  となりますよね。

たとえその特許が商品の外形にものであっても。
「色」の言及があっても、「赤、青、黄色のいずれかの…」とか、いったい どれやねん! みたいな表現で幅をもたせたりして、優柔不断です。

(※塗料など色に関する技術を除く。)

特許公報も、基本、モノクロームの世界でございます。

まあ、自然科学系技術を保護するのが特許ですので、そりゃそうだね。

 

 

■意匠では?

では、マーケティングやブランディングに大きくかかわる「デザイン」を守るとされている「意匠」はどうでしょう?

デザイン重視のアップルの登録を見てみると…

色を付けて登録しているものはほんの一部。

日本の意匠法制下では、「意匠」の権利範囲は「類似」の範囲まで広がるのですが、意匠の類否を判断するときに、基本、色はあんまし考慮しない から~ (色違いだけなら類似だし~)とされるのが通常なので、「だったら、モノクロで 登録しよ!」となることが多いのですね。

まあ、「色」重視されない方が、「類似」の範囲がより広いですが。

(ちなみに、審査においても、「意匠」の類否を判断するときには 色あんまし見ないし~ って、こちらの審査基準にも書かれております(p.36 (iv)意匠の構成要素間の関係)。
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/isyou-shinsa_kijun/6.pdf )

現実世界ではとても重要なファクターである「色」も、知財の「意匠」の世界では、ないがしろ感 満載

でもそれは、権利者への優しさであったりするので、許してね…

 

 

■商標では?

さらには、こちらもブランディングと大きくかかわる「商標」の世界ではどうでしょう?

ブランディングでは「色」はちょー重要なので、さすがに商標も「色」を付けて登録することが多いの?

再び、アップルの登録商標を見てみると…

意匠よりは色付きで登録してるのが多そう?

ですが、日本の商標法制下でも、やっぱり、基本、色あんまし見ないし~ なのですね…
「商標」の権利範囲も「類似」の範囲まで広がるのですが、商標の類否を判断するときに「色」を重要なファクターとして捉えることは、あまりないです。

しかも、
「登録されてる商標の色と同じ色にしたら 同じ商標になっちゃうんだったら、同じ商標と取り扱うから!(色だけ変えて同じなら、もう同じってことでいいよね?)」
みたいな条文があったりもするのです(商標法70条(ただし4項除く!)) 。

こちらも、権利者側としては、その方がありがたいですけどね。

 

そうはいっても、現実世界では、「あのブランドって あの色でしょ!」と記憶に刻みこまれてることが多いですよね。

たとえば、わたしは山間部によく行くのですが、山に近づくにつれて、うかうかしていると何キロもコンビニが見つからないことがあります。 ようやく遠くに看板が見えたときは、「おお!ローソンが!」とか「おお!セブンイレブンが!」とか「おお、あればエッソだ!(がっくり)」とか判別するファクターは、やはり「色」です。

そんなくらいブランドと「色」が結びついていたら、その「色」づかい自体、他人に真似されたくない!てなりますよね。

そんなくらい「色」とブランドの結びつきが強くなったら、『「色」に「識別力」が生じた』などと言ったりしますが、「識別力」がめちゃ強くなったら、その「色」使いだけでも商標登録できるようにしよう!ってことになりました。
それが、2015年に導入された「色彩のみからなる商標」の登録制度です。

ちなみに、セブンイレブンの色は、その登録制度で登録できました。

第5933289号

小売サービスでこの色使いを真似するなよ~ ってことになったわけです。

とはいえ、知財の世界では、こんなに「色」重視する制度は、マイノリティです。
しかも、こんなふうに「色」だけで登録できるのは、よほど「識別力」の高いごく一部の ブランドだけです。

 

■まとめ??

ということで、知財の世界では、
「色」重視しない!
のが基本的です。
(「色彩のみからなる商標」など特別な例を除く。)

 

だから、知財屋さんって地味なのか…

とか言わないでくれ~