逆に原告側の主張が気になる

 シーズン中は割りと頻繁にドラゴンズファンのブログをチェックするのですが、各人独自の観点からマニアックな主張を展開されていたり、目から鱗の注目の仕方をされていたりして、ある意味、頭が下がります。
 そして、シーズンが終わってもドラゴンズに関する情報を発信されているところがまたすごい。なんちゃってファンのわたくしとは気合の入れ方が格段に違います。

 さて、昨日の続きです。
 審決取消訴訟で争われた商標の類否、予想できましたでしょうか。
 
 お題は、これでした。
 
 指定商品「コンピュータ」について、
 本願商標「Legacy Factory Automation Computer」と引用商標「LEGACY」の類否。

 本願商標の「Factory Automation Computer」の部分、「FAコンピュータ」と称されたりしますよね。
 てなことが、審決でも判決でも指摘されていました。

 でも、判決では、まずは商標類否判断の原則が述べられた上で(判決文p.12)、「Legacy」「Factory」「Automation」「Computer」の一語一語についての検討、各語の相互の関係についての検討が丁寧に述べられました(判決文p.13~p.21)。

 商標類否判断の原則を述べた部分ですが、色んなケースで使えるので、月並みですけど引用してみます。
 
 (ぎょっ、読みにくい…すみません)
 『商標の類否は,対比される両商標が同一または類似の商品に使用された場合に,商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきであるが,それには,そのような商品に使用された商標がその外観,観念,称呼等によって取引者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すべく,しかもその商品の取引の実情を明らかにしうるかぎり,その具体的な取引状況に基づいて判断すべきものである(最高裁昭和43年2月27日第三小法廷判決・民集22巻2号399頁参照)。そして,商標は,その構成部分全体によって他人の商標と識別すべく考案されているものであるから,みだりに,商標構成部分の一部を抽出し,この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判定することは許されないが,他方,簡易,迅速をたっとぶ取引の実際においては,各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない商標は,常に必ずしもその構成部分全体の名称によって称呼,観念されず,その一部だけによって簡略に称呼,観念され,1個の商標から2個以上の称呼,観念の生ずることがあるのは,経験則の教えるところである。そしてこの場合,一つの称呼,観念が他人の商標の称呼,観念と同一又は類似であるとはいえないとしても,他の称呼,観念が他人の商標のそれと類似するときは,両商標はなお類似するものと解するのが相当である(最高裁昭和38年12月5日第一小法廷判決・民集17巻12号1621頁参照)。
 
 で、結局、結論は?
 『「Factory Automation Computer」の部分は識別力が弱く、「Legacy」の部分にしか識別力が認められず、引用商標「LEGACY」と類似する』ということだったのですが…

 オーソドックスな判断だと思いますが、それだけに、逆に原告の主張が気になるところです。
 どのような争い方をしたのでしょうか?
 
 原告の主張のポイントは、
 ・コンピュータ関係では『「Legacy」+○○』の構成の語が普通に見られるので、本願商標も「Legacy Factory」と認識される、または
 ・「Legacy」「Factory」「Automation」「Computer」の一語一語に識別力があるので、「Legacy Factory Automation Computer」が一体として認識される、
 ということでした。

 そうですよね、原告側ならそう主張しますよね…
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