怒涛の3月、事務所でバカ笑いする暇もなくいつになく真面目なふりして仕事しているひろたです、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
さて、今日は、新gTLDに関わる商標の話題をひとつ。
ICANNは、4月から運用予定の新gTLDにつき、商標権者が権利を有する商標に関する文字列が第三者に第2レベル以降のドメイン名として登録されることを防ぐ仕組み(Trademark Cleaninghouse)を、昨日3月26日より提供開始しました。
詳しくは、例えば、下記の(社)日本ネットワークインフォメーションセンターのサイト等で紹介されていますのでご覧ください。
ICANNトピックス:ICANNが新gTLDにおける商標保護データベースを2013年3月26日に提供開始
~日本国内の商標権者も注意が必要~
このTrademark Cleaninghouse(TMCH)は日本の知財業界ではそれほど騒がれてないようですが、海外のネット情報ではかなりの盛り上がりを見せております。
いわく、
– The Trademark Clearinghouse Is Here!
- You Need to Be Ready to Submit on March 26!
- Do You Have Your Act Together Yet?
とか。
そんな中、「落ち着け、慌てるな」と呼びかけるブログ記事を見つけました。おもしろいなーと思ったのでご紹介いたします。
“ICANN’s Trademark Clearinghouse Launches March 26. But There Is Time Before the First Sunrise. ” Mar.14, 2013 CircleID
by Thomas Barrett
1.Relax
最初にトーマスさんは、登録申請には色々準備がいるし大変だろうけど、まずはRelaxしろ、最初の優先登録(Sunrise Registration)までまだ時間があるぞ、と呼びかけています。
トーマスさんによると、最初の優先登録(Sunrise Registration)は夏か秋頃までなさそうだ、とのことです。現状では、優先登録(Sunrise Registration)と通知(Trademark Claims)をサポートするシステムのプログラミング開始さえされていない状態のようです。
また、早く登録申請したからといって特にメリットはないそうです。登録契約更新の応当日は、TMCHへの申請日ベースではなく、最初のTDL運用開始日ベースになるとのことで、早く登録申請しても最初の優先登録に参加しない限りメリットはありません。ところが、上記のとおり、優先登録がいつ開始されるかはまだわかっていません。
2.Should you go direct or through a Trademark Agent?
海外ではtrademark agentが大々的にTMCH申請登録の宣伝をしているようなので、この項目が立てられたんでしょうね。
日本では、弁理士(特許事務所)がドメインに関してできる仕事が特定不正競争(2-1-12)に関連する裁判外紛争解決手続業務等の狭い範囲に限られているので、こういった項目は立てられないでしょうね…
Summary
最後にトーマスさんは、
“キーポイントは、これはレースじゃないってことさ”、
最初の優先登録までまだまだ時間的余裕があるよーと締めています。
海外代理人とおしゃべりすると、よくドメインのハナシが出てきます。冒頭で述べたように、日本の知財業界でドメインが話題になることはそれほど多くなく、温度差を感じます。
「日本のクライアントはドメインにそれほど関心がないようだけど、どうして?」と聞かれたこともありますが、さて、紛争をそれほど好まない国民性が理由なのか、他に理由があるのか…
本日は以上です!次回も見ていただけるならぽちっと押してくださいな(。-_-。)/
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